『アンツィオ戦』の模擬戦は何処で行われたか
『アンツィオ戦』オープニング直後に登場する、大洗女子の学園艦。
そして模擬戦の後に映し出される学園艦上の格納庫。
『だから模擬戦も学園艦の甲板で行われた』と思っていた人は、いないだろうか。
まず、模擬戦前の作戦会議では、奥の方に緑の山々が見える。
角度を変えて見ても、やはり見えているのは山である。
(左のシーンにおける桃の表情が、スタッフ・コメンタリーで話題になっている点について、私なりの考察をコチラで適当にダベっております)
そうして模擬戦が始まるわけだが、こうやって適当に場面を抜き出してみると、
全く船の上っぽくない。
だから模擬戦は、地上の演習場で行われたのだ。
…と、鬼の首を取ったような気分で書いて来たんだが、
第2話:戦車の洗車後の放課後
沙織 あーそろそろ丘に上がりたい〜
⇒ 第3話:あしたのために(その1)
桃 一列縦隊ー!
⇒ 第3話:あしたのために(その2)
桃 一列横隊ー!
⇒ 第3話:あしたのために(その3)
桃 撃ち方用意!
⇒ 第3話:あしたのために(その5)
桃 開けた場所は遮蔽物を利用して身を隠せ!
⇒ 第3話:あしたのために(その7)
桃 川岸は越えられそうかどうかちゃんと調べろー
⇒ 第3話:練習試合当日
沙織 ひさしぶりの陸だー!
というわけで、聖グロリアーナ戦前の練習が、学園艦で行われていた事は明らかである。
すると、
第3話 『アンツィオ戦』
⇔
(同じような標的)
⇔
(同じぐらい高い山)
⇔
(はっきゅん)
というわけで、やっぱり『アンツィオ戦』の模擬戦も、学園艦の上で行われていたんだった。
まあ何だ、「考え過ぎたるは及ばざるが如し」って奴?
そこで、改めて大洗女子の学園艦を見てみると、
大洗女子の学園艦は小型の部類だが、全長7,600m、甲板最大幅900mに及び地方都市程度の面積を有している。〔アルティメット・ガイド〕。
一方『アンツィオ戦』では、IV号とIII突が1,500m離れて撃ち合った。
――って、そんな場所あったっけ?
と不思議に思ったから、ちょいと ↑の画像を加工してみた。
画像サイズは、右端から左端まで760ピクセルで、1目盛=10ピクセルとなっている。
つまり、1目盛=100mだから、1,500m=15目盛になる。(多少のズレは、ご容赦ください)
ところで、模擬戦を見れば分かるように、練習場は随分と荒地っぽい。
すると、学園艦の甲板で荒地っぽいところは、A〜Cぐらいのものなのだが、
ざっと見たところ、その長辺はCで200m、Bで300m、
最も大きなAでも1000m強だから、全然たりない。
しかし、模擬戦が学園艦上で行われたのは確かな事実。
そこで得意の憶測だが、荒地の周囲には、常に緑の山や林がある。
緑と言えば、Bの右/Cの上、甲板の大部分を占めている。
その長さは、最短で1,600mほど、
最も長い部分を見れば、2,500m以上もある。
したがって、その緑の部分は、ワンタッチで(?)荒地になるのだ。
そして、ある程度の凸凹も自在に作れるのだ。
もし『アンツィオ戦』における模擬戦の最中に、学園艦を空撮したなら、
Bから船尾に向かって真っ直ぐ伸びる荒地と、
それを挟む濃い緑が見えた事だろう。
というわけで、恐るべし学園艦!
(根拠は全くありません)
あと、準決勝のステージが、北緯50度を越えた位置にある点について、
杏 いやー寒くなってきたね〜。
桃 北緯50度を越えましたからね。
柚子 次の会場は北ですもんね。
「日本は北緯50度以北に領土を持ってないぞ」という声がチラホラ聞かれるのだが、戦車道の大会においては、世界中のステージが会場として用意されているのだ(たぶん)。
たとえば日本では、いかに謎カーボンのある世界でも、簡単に砂漠ステージなど作れないだろうし、夏の雪原ステージは不可能としか思われない。
そして同様の問題は、他の国も当然ながら抱えているはずだ。
ゆえに、国際戦車道連盟の加盟国は、それぞれが持っているステージを、要請があれば他加盟国のために開放するのだ(たぶん)。
だから『北緯50度』という言葉は、そこが日本の領土だと言っているわけではない(たぶん)。
ついでに、『夏の北緯50度の日照時間は云々』とか『いくら北緯50度でも、夏に吹雪は云々』という人には、
「そうだったんだから仕方ないじゃん」
ちなみに〔台本〕には、『北緯50度』ではなく、『緯度50度』と書いてある。
北緯だと、上に書いたように設定に無理があると言われるだろうし、大人の事情が絡んで来る可能性も否定できないし、だからといって南緯だと、せっかく相手がプラウダなのに、イメージがロシア(ソ連)から掛け離れちゃうし、てな感じで、最後まで決めかねてたのかな?